南谷池は埋め立てず 和歌山市北部の産廃計画
和歌山市北部の産廃最終処分場建設計画について、 当初の計画より面積が縮小されることなど、 計画の具体的な変更内容が明らかになった。 計画地内で当初埋め立てるとしていた 「南谷池」 は埋め立てず、 同池を含まない西側部分を処分場とするという。 6日、 市議会定例会本会議で上島勲市民環境局長が南畑幸代議員(共産)の一般質問に答えた。
同処分場は、 大阪府との県境にある同市滝畑と上黒谷にまたがる山間部で計画されているもの。 建設に反対している地元・山口地区連合自治会関係者によると、 同池を埋め立てる場合、 水利権を持つ農家の同意が必要なため、 住民にとっては 「池の水利権」 が処分場建設を食い止める 「最後の砦(とりで)」 だった。
業者は、 ことし1月に計画を変更。 処分場面積は約17㌶だったものを約11㌶、 容積も約290万立方㍍だったものを約226万立方㍍に縮小した。
しかし、 新計画には、 同池の下流に調整池を設置することが盛り込まれた。 この場合、 産廃処理施設から出る処理水を流すために、 南谷池からつながる水路の形状を変更する必要があるという。
ただ、 この日の本会議で内原久夫建設局長は 「(形状変更する場合) 事業者は水利権者 (住民) の同意を得る必要がある」 と明言。 この答弁を受け、 同自治会の園部尚正連合会長は 「心強い。 私たちに風が吹いてきたと感じる。 このまま活動を続けて産廃反対を訴えたい」 と話していた。