全国初 フルーツアートの協会認定校が開校

 フルーツアートに魅せられて。 日本フルーツアートクリエイター協会認定・フルーツアートクリエイターの和歌山市鷹匠町の井上宣子さん(41)は、 自宅に協会初の認定校を開校し、 資格取得のための養成講座をスタートさせた。 協会が認定する全国初のインストラクター。 各種イベントでもデモンストレーションを披露するなどし、 ぺティーナイフ1本で果物の魅力を最大限に引き出す魔法で、 多くの人を笑顔にしている。

 フルーツアートとは、 フルーツを食べやすくカットする技術に、 アートの要素を加えたもの。 国際線のキャビンアテンダントから調理の世界に転身し、 自宅で料理教室を開いていた井上さんのフルーツアートとの出合いは昨年の2月。 インターネットで、 同協会ホームページのメロンを使ったカットフルーツを目にし、 その技術とかわいらしさに衝撃を受けた。

 資格取得には、 協会認定の養成講座の受講が必要だが、 3児の母親である井上さんは東京まで受講に出向くのは難しく、 同協会の代表に熱意を伝え、 出張プライベートレッスンで、 昨年4月に資格を取得。 その素晴らしさを広め、 人材を育成すべく、 ことし4月に養成講座を開講させた。
 
 フルーツアートの大きな魅力は、 目にも楽しく、 食べておいしいこと。 ぺティーナイフ1本で、 フルーツが芸術的に変化する様子は、 見応え十分。 ほんの10分ほどでアート性あふれる作品が出来上がる。 高度な技術は必要なく誰でも簡単にでき、 捨ててしまうような皮や葉も、 生まれ変わったかのように華やかにデザインされる。

 井上さんは 「まさにマジック。 変身していくフルーツを見るのも楽しいんですよ」 と笑顔。 B級品にも付加価値を高めようと、 ことし3月には台風被害にあえぐ日高川町の農家の声を受け、 傷物のミカンを利用したフルーツアート体験講座を開いた。

 フードコーディネーターや野菜ソムリエ、 チーズプロフェッショナルなど数々の資格を持つ井上さんは、 フルーツとチーズのコラボなども計画中。 「フルーツ王国和歌山の魅力をアピールしたい。 フルーツアートを、 手の届かないものでなく、 皆さんに身近に感じてもらえるよう、 活動していければ」 と話している。

 月に1度、 講座の説明会を開催。 問い合わせは 「le_salon_de_ciel@yahoo.co.jp」。