紀伊半島の被災地に勇気 世界少年野球大会が開幕

 「世界のみんながおなじ夢で結ばれる」第22回世界少年野球大会 三重・奈良・和歌山大会は7月22日~7月30日、 山崎運動公園(三重県)、 下北山スポーツ公園(奈良県)、 くろしおスタジアム(和歌山県)で開催され、 炎天下の中、 若鮎のような世界中からの若者たちの笑みがこぼれる楽しい夏の国際的行事が、 紀伊半島において大成功のうちに閉幕式を迎えました。

 三重県の山崎運動公園での閉幕式には、 大会関係者に敬意を表す意味で私も鈴木三重県知事等と共に出席させていただきました。

 王理事長は次のようなあいさつをされました。

  「世界各国・地域の少年少女たちが、 言葉の壁や人種を超えて野球の基本を学び、 友好と親善の輪を広げる 『第22回世界少年野球大会 三重・奈良・和歌山大会』 が、 紀伊半島の三重、 奈良、 和歌山の3県内で盛大に開催できました。 主催者としてこのうえない喜びです。 大会は昨年秋の台風12号で大きな被害を受け、 その爪痕がいまだに残っている被災地の方々に、 元気に白球を追う世界の子どもたちの姿がいくらかでも勇気を与えることができれば、 と願って開催いたしました。 大会が3つの県にまたがるのは、 大会史上初めてのことです。 それだけに、 大会を支えていただいた3県の関係者の皆様には、 並々ならぬご苦労をかけ、 感謝の念でいっぱいです。 今大会には、 南太平洋の島国フィジーとアフリカのコートジボワールの子どもたちが初めて参加しました。 1990年にアメリカ・ロサンゼルス市で開催した第1回大会の参加国・地域は23でした。 両国の参加で、 第1回大会以来の参加国・地域は89を数えました。 このように多くの国や地域から子どもたちが参加して大会を継続して開催できるのは関係自治体の協力や企業各社の協賛のおかげです。 野球の基本を学ぶとともに、 参加した子どもたちの友情を育み、 国際交流を深めよう、 というのも大会の目的のひとつです。 国内で大会を開催するのは2年ぶりのことです。 海外の子どもたちには、 日本の歴史や文化に触れて日本を良く理解していただければ、 と思っています。 大会を引き受けていただいた三重、 奈良、 和歌山の3県の関係者の皆様のお骨折りに、 あらためて感謝申し上げます。 皆様方の献身的なご協力のおかげで、 子どもたちは楽しい思い出を作られたことでしょう。 最後になりましたが、 大会にご協賛いただいた企業各社ならびに全国各地のWCBF会員の皆様に、 主催者を代表してあらためてお礼申し上げます」

 昨日は、 お忙しい王理事長がわざわざ、 議員会館の私の部屋をお訪ねいただき、 大会や御坊市での野球教室、 日の岬パークにおける王さんとハンク・アーロンの日米のホームラン王の現役時代のユニホーム展示場での王さんの歓迎行事、 世界的な中国琵琶の奏者 善祥先生(中国宣春学院大学芸術学院名誉教授)の演奏、 当日多くお集まりいただいた地元の皆さんに対する王さんからの丁重な御礼の言葉がありました。 律儀な王さんの誠実なお人柄にあらためて今、 私たちが見習うべきことがたくさんあることを教えられた思いであります。

 この際、 専務理事の村田兆治氏(ロッテOB)は遠く離島の子どもたちへの野球指導にも出かけていただいております。 御坊市での野球教室をご指導いただいた水上善雄氏(ロッテOB)、 西崎広幸氏(日ハムOB)、 屋敷要氏(巨人OB)等の熱血指導にもあらためて感謝を申し上げます。