現職3氏に新人挑む 県議選海南・海草

県議選(12日投開票)は中盤戦に入った。平成19年の合区以来初の選挙となった海南市・海草郡選挙区(定数3)には、現職3、新人1の4人が立候補し、定数1超の激しい選挙戦を展開している。各陣営は辻立ち、街頭演説、個人演説会などそれぞれの戦略で支持拡大を狙う(記事は届け出順)。

雑賀光夫候補(70)=共産現=は、消費増税反対、戦争をしない国づくりなどを訴えながら、海南市内を中心に選挙活動を行い、地盤で票固め。終盤に向け、街宣カーが入れない路地ではハンドマイクを使って歩きながら支持を訴える他、朝、夕の辻立ちを活発にし、支持拡大を目指す。陣営は「無投票を阻止するために立候補した新人は勇気があるという声を聞く」と話し、維新新人の動きを警戒する。

旧下津町を含む旧海草郡を主な地盤とする尾崎要二候補(62)=自民現=は海南市内での活動を中心に、地盤外での得票増を目指す。街宣カーで選挙区内を巡りつつ街頭演説を行い、地方創生などの政策を訴えてきた。今後、交通量の多い交差点などでの朝立ちを増やし、支持を求めていく。陣営は「無投票だった年数が長く、一新してターゲットを絞る必要がある」と、支持を訴える年齢層の変化に気を配る。

3期連続の無投票にストップを掛けた二瓶文隆候補(55)=維新新=は、告示前から活発に朝立ちを行ってきた他、後援会活動ですでにチラシ約2万枚を配布し、知名度向上を図ってきた。告示後は議員報酬の3割カットなどの政策を前面に押し出してアピールし、懸命に現職3候補の地盤の切り崩しを図っている。陣営は「街頭演説で声を掛けてくれる人も増えてきた」と、知名度アップに手応えを感じている。

藤山将材候補(39)=自民現=は、告示前から地盤である海南市内で朝立ちを実施し、多くの有権者と顔を合わせてきた。選挙戦に入ってからも朝は辻立ち。その後、街宣カーで選挙区内をくまなく回り、街頭演説をこなす。終盤に向けて個人演説会を各地区で開き、防災のまちづくりなどの政策を訴えていく。陣営は「確かな票は読めない。最後まで気を抜けない状況」と、合区後初の選挙戦に緊張感が漂う。