「和」の教育目指して 宮下新県教育長

1日付で就任した宮下和己(かつみ)県教育長(61)が6日、県庁南別館で就任会見を開いた。「和歌山の『和』には協力、調和という意味がある。さらなるリーダーシップを発揮し、教育委員会、学校、地域それぞれのチーム力を上げ、『和』の教育をつくっていく」と抱負を述べた。

宮下教育長は兵庫教育大学大学院学校教育研究科修了。昭和53年に県立箕島高校教諭に採用され、文部科学省生徒指導調査官、県教委学校教育局長、県立和歌山商業高校長、桐蔭中学・高校長などを歴任し、昨年4月から大阪体育大学教授を務めていた。海南市黒江在住。

責任の所在の明確化などを目的に、従来の教育委員長と教育長のポストを一本化した新「教育長」を設けた教育委員会制度の改正後、初の就任となる宮下教育長は、いじめ、不登校、学力など学校教育の課題に対し、少子高齢化や生涯学習教育といった県全体の課題を視野に入れて解決していきたいと話した他、目指す教育像として「子どもたちが社会で生きていくための力を、知・徳・体、総合的に育んでいきたい」と力を込めた。

また、宮下教育長は、本年度から県教委が設けた教育長を補佐するポスト「教育企画監」にも言及。福井県の幼・小・中の現場に立ち、同県教委の事務局などを歴任し同監に就任した牧野行治氏と共に、知恵を出し合いながら和歌山県の教育行政を進めていきたいと話した。

教育長の任期は従来4年間だったが、今回の教育委員会制度の改正により3年間となる。

就任会見する宮下教育長

就任会見する宮下教育長