ネパールの復興支援へ 松村さんが活動

 大地震で甚大な被害が出ているネパールのカトマンズを支援しようと、同国で日本語学校の講師などをしてきた松村暢子(のぶこ)さん(49)=和歌山市杭ノ瀬=がNGO活動を再開した。今月、紀の川市など各地で支援バザーを開き、売上全額を復興支援に役立てる。来月にはNGOのメンバーで現地を訪れ、被災者らの支援に取り組む。

 元美容師の松村さんは平成7年、「NGOネバーランドプロジェクト」を立ち上げ、ネパールの路上で暮らす子どもたちや母子家庭の支援に取り組んできた。

 近年は「ボランティアではなく、同じ目線で一緒に楽しんでいきたい」とNGO活動を休止し、途上国の製品を適正価格で取引する「フェアトレード」に活動を切り替えていた。

 今回の地震では現地の友人らも被害を受け、音信不通の人もいるという。

 活動を再開したNGOには現在、約10人のメンバーが集まっている。現地へは来月10日から約2週間、作業療法士2人を含む4人で訪れ、被災者やボランティアのリハビリ、地元住民への現状や課題の取材などを行う。

 松村さんは「完全復興には100年はかかると予想しています。世界遺産が被害を受け、観光客が激減し、5~10年後の経済を考えると本当につらい」と同国の行く末を憂い、「落ち着いたら、皆さんがネパールに来て楽しんでくれること、それも支援になります。ネパールを忘れないでほしい」と呼び掛けている。
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 支援バザーはネパールにある「ネパール日本友好会」と連名で開催。今月3日に1回目を開いた。

 17日には紀の川市下井阪252の5のログハウス「レディースオステオパシー・ビスターレ」(午前11時ごろ~)、田辺市湊655の闘鶏神社の「弁慶市」(早朝~)で、30日には和歌山市西布経丁1丁目11の「べにや呉服店」(午後1時~)で開催予定。他にも開催地は随時募集している。松村さんの手作りアクセサリーなど、ネパール支援商品の販売協力店や、NGOの協力メンバー、バザー商品も同時に募っている。問い合わせは松村さん(℡080・6705・6042)へ。詳しくは同NGOホームページ(http://neverland-peterpan.com/)。

ネパールの子どもたちと松村さん

ネパールの子どもたちと松村さん