中央市場は防災拠点に 市議会で認識
平成32年度の供用開始を目指している和歌山市西浜の中央卸売市場の再整備計画について、24日の和歌山市議会本会議の一般質問で危機管理局の宮原秀明局長は「中央卸売市場は津波発生時の一時避難所の機能を有しており、防災拠点になり得る」と強調した。海沿いに位置する同施設について「防災拠点の認識でいいのか」との至政クラブの浜田真輔議員の質問に答えた。
市当局によると、南海トラフ地震の津波が発生した場合の同施設の想定浸水深は2~3㍍であり、既存の卸売棟や中卸売棟の天井高は6㍍。今後、新施設の設計をしていく中で、現状の天井高は確保し、屋上に津波発生時の一時避難所としての機能を備えるとともに、液状化現象についても、地盤改良法で安全を確保していく考えを示した。
また、現在の場所での再整備の決定の経緯について尾花正啓市長は「平成24年2月補正で5億円をかけて新冷蔵庫棟の建て替えに着手し完成していることと、現在よりコンパクトにしても10万平方㍍(紀三井寺球場5個分)ほどの用地が必要で、移設は用地費がかかるので、現地での建て替えが適切との結論に至った」と答弁した。