淡嶋神社で「針祭り」 7万本を供養

役目を終えた針を供養し、裁縫上達を祈る「針祭り」が8日、和歌山市加太の淡嶋神社(前田光穂宮司)で行われた。

同神社は裁縫の術を世に知らせたとする少彦名命(すくなひこなのみこと)を祭っており、祭典は江戸中期から続く。本殿には全国各地から寄せられた縫い針やミシン針約7万本が並んだ。

前田宮司が針の労をねぎらい、針仕事をする人の上達や女性の幸せを祈る祝詞を読み上げた。その後、巫女(みこ)が本殿から境内に針を運び、針塚に納めた。

参列した県和裁協会の田村喜久子会長は「一年間、無事に和裁の仕事ができたことに感謝し、針の労をねぎらいたい。また子どもたちに和裁の伝統が受け継がれていくことも祈りました」と話していた。

本殿の針を針塚に運ぶ巫女

本殿の針を針塚に運ぶ巫女