特殊詐欺の防止へ 関係機関が対策を協議
金融機関や宅配業者、県警などで構成する県特殊詐欺被害防止対策協議会(会長=松岡靖之紀陽銀行頭取)は26日、和歌山市の県民文化会館で会合を開き、県警から最新の詐欺の手口などを学び、対策を協議した。
県警、県、金融機関、郵便局、宅配業者、コンビニエンスストア、財務事務所、弁護士会などから約40人が出席。県警の直江利克本部長は「近年、特殊詐欺グループはますます手口を巧妙化させ、高齢者をターゲットとするなど悪質となっている」と危機感を示し、対策への協力を依頼した。
県警は、高齢者が宅配を利用する際、特殊詐欺の送金ではないことを宣言する意味で荷物に貼ってもらうシールを、30万円をかけて約3万5000枚製作したことを紹介。今後、宅配業者やコンビニで活用される。
県警によると、昨年1年間の県内の特殊詐欺認知件数は56件(前年比1件増)で、被害額は3億4658万円(同2億1843万円減)だった。ことしは3月末現在、認知件数14件、被害額4072万円で推移し、うち13件の被害者が60歳以上で、高齢者を狙う手口が目立っている。