楽しくそうめん流し  鳴神子ども食堂

一人で食事をすることの多い子どもたちを囲み、地域の人が集まって一緒にご飯を食べる鳴神子ども食堂が、和歌山市鳴神の宇都宮病院内のコミュニティスペース「なるコミ」で開かれ、子どもから大人まで100人が笑顔で夕食を共にした。

先月に続き2度目の開催。集まった人々に新たな居場所を提供し、地域活性化につなげようと同市中之島で開いていた中之島子ども食堂(新家貢代表)が会場に使っていた藤村茂柔道記念会館が使えなくなったことを機に、新家代表が新しい会場を募集。同病院が場所を提供した。

同施設は病院スタッフや地域のボランティアスタッフが体験教室や講座を開いており、交流の場として親しまれていたことから今回会場として手を挙げたという。

会場では流しそうめん、ポップコーン、握らないおにぎり「おにぎらず」やイカ焼きなどを提供。屋外ではヨーヨー釣りのプールも設置され、夏祭りのような雰囲気だった。

流しそうめんでは子どもたちが竹の周りに集まり、勢いよく流れるそうめんをつかもうと箸を構える姿が見られた。

参加した岡崎小学校1年生の江川潤(うる)さん(6)は「流しそうめんは流れが速かった。箸でそうめんを止めたらうまくすくえた。ロケット花火がたくさん火を噴き出していてすごかった」と楽しんだ様子。

主催の新家代表は「子ども食堂を通じて居場所をつくり、来た人たちが孤食や貧困問題を知り、さらに人を連れてきてもらえればと思う」、同病院理事の宇都宮越子さんは「多世代が交流する場が少ない今、いろんな人が話をできる場所として貢献できることはうれしいこと。子どもの食事について問題を抱えている人や家事が大変な人が助かるのであれば、できる限り続けていきたい」と話した。

新家代表は、同地域のボランティアスタッフの数が少ないため、食堂の活動に興味を持っている人を中心に、独自の子ども食堂を作っていきたいとしている。

流しそうめんを楽しむ子どもたち

流しそうめんを楽しむ子どもたち