おかゆで無病息災 伊太祁曽神社で「卯杖祭」

和歌山市の伊太祁曽神社(奥重視宮司)で14、15日、厄よけを祈り、農作物の豊凶を占う祭典「卯杖(うづえ)祭」が行われた。

14日夜には小豆がゆを炊き、中に沈めた竹筒に入ったかゆの量で農作物の豊凶を占う「粥(かゆ)占い神事」があり、米17種類と、地元の山東地区で栽培されている果物やタケノコなど15種類を占った。竹筒は縦に二つに割られ、拝殿前に掲げられた。

15日は、奥宮司が梅の枝を束ねた「卯杖」で地面をたたき、大地の邪気をはらう神事を執り行った後、食べると無病息災で暮らせるとされる小豆がゆが参拝者に振る舞われた。

境内では「とんど焼き」も行われ、うずたかく積まれた昨年のお守りやお札、しめ縄、破魔矢などに神職が火を入れ、夕刻にかけて氏子らがたき上げた。

高校受験を前に家族と参拝に訪れ、小豆がゆを食べた和歌山市坂田の中学3年生、松下亜未さん(14)は「おいしく食べました。元気に受験を頑張ります」と話していた。

小豆がゆを食べる参拝者

小豆がゆを食べる参拝者