7万本の古針を供養 淡嶋神社「針祭り」

古い針を供養し、裁縫の上達を祈る神事「針祭り」が8日、和歌山市加太の淡嶋神社(前田光穂宮司)で行われた。

同神社の祭神・少彦名命(すくなひこなのみこと)は裁縫の術を人々に伝えたとされ、神からの授かり物である針を神に返す祭り。

全国から寄せられた縫い針やミシン針など約7万本の針が本殿に並び、禰宜の前田智子さんが古い針をねぎらい、裁縫上達を祈願する祝詞を奏上した。針納式では、みこが本殿の針を箸で取り出して針塚に運び、穴に針を納めていった。

毎年、針祭りに参拝している県和裁協会の田村喜久子会長(67)は「協会の年間行事でもあり、毎年お参りして針を納めることで裁縫の一年がスタートするような気持ちになる」と話していた。

全国から寄せられた針を取り出すみこ

全国から寄せられた針を取り出すみこ