加太海岸にクロマツ植樹 地元自治会が活動
和歌山市の加太海岸で7日、加太北丁自治会(藤井保夫会長)による防風、防砂、減災のためのクロマツの植栽が行われ、地域住民や加太小学校の4~6年生の児童ら約50人が参加した。
同海岸の北ノ浜は、天然の砂浜として海水浴客らに親しまれているが、冬には西からの風で建物のパラペット(手すり壁)や県道を越えて民家まで大量の砂が吹き寄せ、住民を悩ませてきた。昨年から同自治会は、防風、防砂に加えて海岸の景観美化にもつなげようと植樹活動を計画し、県緑化推進会「緑の募金事業」の助成を得てクロマツが植えられることとなった。
今回は、県林業試験場からクロマツの苗木42本の提供を受け、252㍍の砂浜に等間隔で植えた。クロマツは虫食いに強く、1年で30㌢ほど成長する。
児童は土の入れ方や苗木の植え方の説明を聞き、スコップと苗木を持って砂浜へ。砂まみれになりながらも深く穴を掘って苗木を植え、上から土と砂をかぶせて風に飛ばされないようにしっかりと踏み固めていた。
4年生の八十瀬吏都君(10)は「袋から土を出すのが重くて大変だったけど楽しかった。マツが育って、砂浜が荒れずにきれいに残ってくれたら」と話した。
藤井会長(70)は「植樹体験を通じて、子どもたちにふるさとを愛し、緑を大切にする心を養ってもらいたい」と期待を寄せた。