わが街の宝を未来に 西浜博開幕、年末まで
和歌山市立西浜中学校(栂野芳作校長)の創立70周年と同校同窓会(浜友会)の設立60周年を記念する事業「わが街西浜の宝博覧会(西浜博)2017―未来につなげよう地域の宝―」が12日に開幕し、開会式典が同校体育館で行われた。今後、12月末までにかけて、さまざまなイベントが予定されている。
西浜地区の歴史や同校伝統を伝えていこうと実行委員会(委員長=奥津尚宏浜友会会長)が主催。西浜博は10年前、同校創立60周年の平成19年にも「みんなで地域の宝探しを」をテーマに開き、歴史資料館の開設や、水軒堤防への松の植樹などを行った。今回は、生徒や同窓生に地域を愛する気持ちを持ってもらい、活性化を願って「いい!大人と子どもでつくるわが街“西浜”」をキャッチフレーズに、地域に根付いたさまざまな活動を展開する。
開会式典には同校の生徒やOB・OGらが参加。浜友会顧問の土山憲一郎さんが開会宣言を行い、吹奏楽部の伴奏で晴れやかに校歌と応援歌を歌った。
奥津会長は「今回の西浜博は、地域の宝物を再確認するとともに未来につなげることをテーマにした。一人ひとりが地域を愛し、発展に貢献できるようにしたい」とあいさつ。栂野校長は「目標に向けて努力し、先輩が築いてきた輝かしい伝統を受け継いでもらいたい。教職員も伝統を受け継ぎ、地域の学校として期待に応えられるよう、まい進したい」と式辞を述べた。
その後、29期卒業生の高垣晴夫さんが講演。校歌に松の間を吹く風「松籟(しょうらい)」が登場し、10年前に植えた水軒堤防の松が日本遺産「絶景の宝庫 和歌浦」を構成するものになるなど、西浜と松の関わりについて語った。西浜博については、世界的な視点で見て地域で活動する「グローカル」な視点による動きと説明。「西浜から世界に羽ばたいた人が、次の世代へたすきをつないでほしい」と呼び掛けた。
式典後は中庭で記念碑の除幕式が行われ、奥津会長や栂野校長、生徒会長で3年生の岡野優樹さんが幕を引き、「笑顔いっぱい 優しさいっぱい 楽しさいっぱいの西中に」と刻まれた石碑を披露。石碑の両側には水軒堤防から分けたマツと校内で育ててきたハマユウが植えられている。奥津会長は「『優しさいっぱい』の真意を考え、心に残してもらえたら」と話した。
西浜博では6月と10月に地域の自然や名所をめぐる「地域の宝ウォーク」、10月に「〝未来につなぐ地域の宝〟シンポジウム」を開く他、水軒堤防からの花火観覧、はまゆうサマーフェスティバル、作文の募集、文化祭・音楽祭など、12月31日まで、さまざまなイベントを実施する予定。
詳しくはホームページ(http://www.maroon.dti.ne.jp/hamayuuk/)で。問い合わせは奥津会長(℡090・9620・7040)。