地域活性化へ 県中小企業家同友会30周年
県中小企業家同友会の創立30周年記念式典と経営研究集会が10月29日、和歌山県和歌山市友田町のホテルグランヴィア和歌山で開かれた。県外の同友会の仲間を含め、会員ら約220人が参加。中小企業家同友会全国協議会の前会長、鋤柄(すきがら)修氏の記念講演や、地域活性化への挑戦などをテーマにした分科会で学びを深め、同会の今後さらなる成長と飛躍を願った。
同会は昭和63年1月23日、「よい会社」「よい経営者」「よい経営環境」を求める経営者の集まりとして、全国で35番目、82社の会員で創立した。
経営力の強化や中小企業の経営環境の改善を目指し、例会や研修会を中心に活発な学び合いの場づくりに注力。県内に七つの支部を立ち上げ、現在の会員企業は約400社を数えるまでに成長した。 女性部会に加え、平成23年には青年部会が発足。将来を担う経営幹部の研さんの場として、活発な活動を続けている。
式典では同会の青沼稔代表理事が「私たち中小企業家が頑張らなければ、和歌山を支えていくことはできない。経済と雇用を守るため、地道な活動ですが県内一丸となって同友会運動にまい進していきましょう」とあいさつ。仁坂吉伸知事の代理で稲葉信商工労働政策局長、尾花正啓市長が式辞を述べた。
記念講演では㈱エステムの名誉会長、鋤柄氏が「同友会運動と不離一体の経営を実践して」をテーマに、自らの同友会活動での学びをいかに自社経営に取り入れたかを紹介。「経営者は10年後のビジョンを明確に持ち、戦略的な発想が重要」とメッセージを送った。
この他、20年以上同会に在籍し、同友会活動に貢献した会員の表彰、三つの分科会に分かれての報告やグループ討論もあり、熱心に意見交換した。