新型「JPN TAXI」 相互タクシーが県内初導入
相互タクシー(和歌山市松島、田畑孝芳社長)は、トヨタ自動車製の新型タクシー車両「JPN TAXI(ジャパンタクシー)」を県内で初めて導入。さまざまな人に優しい次世代タクシーで、利用客に、より快適な乗り心地と安全な移動手段を提供する。1日、和歌山城西の丸広場で開かれた出発式では10台が勢ぞろい。安全運行を願う祈祷(きとう)を済ませると、さっそうと市内へ走り出し、営業を開始した。
新型車両はガスと電気のハイブリッド式で稼働し、ジャパンブルーとも呼ばれる「深藍(こいあい)」色で、全長4・4㍍、全幅約1・7㍍、高さは1・75㍍、燃費は1㍑当たり約19㌔。
運転席には収納スペースが設けられ、メーターは走行中の視線移動が少ない位置に取り付けられるなど、細部まで安全運転支援への配慮がされている。
後部席はクッションに厚みを持たせ、ゆったりとくつろげる乗り心地や、体の揺すられ感の軽減を実現した。
また、同車両は乗り降りしやすいスライド式のドアや背の高い天井など、高齢者や車椅子使用者などさまざまな人が利用しやすいユニバーサルデザインを採用。荷物室が広々としており、快適性と安全性を兼ね備えている。
田畑社長によると、同社は常時、年間で20台の車両替えを行っており、今回の新型車両の導入はその一環。価格はこれまでの車両の約1・5倍だが、燃費が約2倍伸びることで、採算が合うと判断したという。平成30年中には合計30台を導入予定。
出発式で田畑社長は「これから日本中のタクシーがこの車両に替わっていく。ドライバー、客の両方の立場で試乗してみたが、どちらも快適だ。増加している高齢者や観光客のために、地域に密着したきめ細かいサービスを提供していきたい」と力を込めて話していた。