ご来光求め 再建60周年の天守閣にぎわう

和歌山県和歌山市の和歌山城で1日、元旦恒例の天守閣無料開放が午前6時から9時まで行われた。ことしは戦災で焼失した天守閣が市民の寄付で再建されてから60周年の節目に当たり、市のシンボルであるお城から初日の出を見ようと昨年よりも約200人多い2918人が訪れた。

同市内の1日の日の出は午前7時5分。最低気温は6・2度(7時37分)で昨年(2・4度)と比べると暖かい元旦となり、晴れにも恵まれたが、東の山あいに雲がかかっていたため、太陽が顔を出すまで時間がかかり、来場者は東の空を見つめながら今か今かとご来光を待ちわびた。

先着1000人に贈られた恒例のかわらけ(素焼きの杯)は、ことしの干支(えと)「戌(いぬ)」に加え、天守閣再建60周年の文字が記された特別版とあって、例年以上に人気を集めた。

また、天守閣前には、戦国時代の鉄砲集団・雑賀衆でまちの活性化に取り組む「孫市の会」のメンバーが、ことしも甲冑(かっちゅう)姿で“登城”。来場者と記念撮影するなどしていた。

初日の出を見に訪れた人々でにぎわう天守閣

初日の出を見に訪れた人々でにぎわう天守閣