越殿楽など華やかに 雅楽教室生が発表会

大人と子どもが一緒に雅楽器を演奏するイベントが28日、和歌山県和歌山市民会館で開かれ、訪れた約30人が雅楽器の音色に聴き入った。

市や市伝統文化活性化実行委員会などが主催。昨年9月からことし1月にかけて開かれた同委員会主催の雅楽教室に参加した子どもたちと和歌山雅楽会のメンバーら約30人が出演した。

同会の吐前政夫さんは、冒頭のあいさつで雅楽の成り立ちを紹介。「中国大陸や朝鮮半島から日本に伝わった音楽と、日本にもともとあった音楽が融合して生まれた」と説明し、「オーケストラ形式の演奏としては世界で一番古いといわれている」と強調した。

出演者らは「黒田節」や「今様」などの原曲となった曲「越殿楽」を演奏。吐前さんが「龍笛(りゅうてき)」や「篳篥(ひちりき)」、「笙(しょう)」など8種類の楽器を紹介した後、同会のメンバーらが祝いの儀式でよく使われる舞楽「萬歳楽」を演奏した。

教室に参加し、本番では笙を演奏した和歌山市の中学1年、岡本陽希さん(13)は、「緊張してしまい、途中で(譜面の)どこを演奏しているか分からなくなりました」と振り返り「最初は難しかったですが、練習するうちに楽しくなりました。これからも続けていきたいです」と笑顔で話していた。

さまざまな雅楽器が演奏された

さまざまな雅楽器が演奏された