一般公募の標本作品展 30日まで自然博物館

 小中学生や一般から公募した生物などの標本を展示する「標本作品展」が30日まで、和歌山県海南市船尾の県立自然博物館で開かれている。

 ことしで4回目の企画展。今回は過去最多の27件の応募があり、本格的な保存方法や見せ方で仕上げられた作品もあった。展示室には昆虫や植物、化石など、県内各所で採集された標本がずらりと並び、訪れた親子連れらは、数々の力作に見入っている。

 出品作のうち特に優れた8点が入賞となり、それぞれ評価されたポイントを公開。館長賞には、根来山げんきの森(岩出市)で採集したクモの標本を制作した和歌山市大新小学校4年の青木大和君が選ばれた。生物に傷みがなく、分かりやすい標本であること、テーマがはっきりとしていること、レポートがうまくまとまっていることなどが評価された。

 担当学芸員の松野茂富さん(31)によると、標本は生物などを手元で観察でき、より詳細に理解できることから自然界を学ぶ上で重要という。「分かることが楽しさにつながり、自然を好きになります」と話し、展示をきっかけに多くの人が関心を高めることを願っている。

 入館料は大人470円、高校生以下、65歳以上は無料。午前9時半から午後5時(入館は4時半)まで。月曜休館(祝日の場合は翌日)。

 問い合わせは同館(℡073・483・1777)。  

 今回の入賞者は次の皆さん。

 〔館長賞〕青木大和(大新小4年)

 〔優秀賞〕熊谷草太(楠見中2年)▽土井邦江▽向山光希(田辺第二小5年)

 〔努力賞〕竹内隼汰(岡崎小2年)▽白川周花(田辺第二小5年)

 〔アイデア賞〕岸本望希(藤戸台小2年)▽新津葉瑠(太田小5年)

力作の標本が並ぶ会場

力作の標本が並ぶ会場