総数横ばいの329万人 夏季の県内観光客

和歌山県は、ことし7月から8月31日までの県内主要観光地7カ所の観光客入込状況を発表した。宿泊客数は87万2400人で前年比1万6000人の増となったが、日帰り客数は、同1万8600人減の242万2200人。総数は、ほぼ横ばいの329万4600人(同2600人減)となった。

主要観光地7カ所は和歌山市、高野町、田辺市龍神村、田辺市本宮町、白浜町、那智勝浦町、串本町。

県観光振興課によると、6月の大阪府北部地震、西日本を中心に降り続いた7月豪雨、台風の接近や連日の猛暑など自然災害や天候が大きく影響したという。和歌山市は宿泊客数はほぼ横ばいだったが、日帰り客数と総数はともに減少。観光施設への入込客数減が見られ、総数で1万8900人の減少となった。那智勝浦町は日帰り客数が増えたものの、宿泊施設のリニューアル工事などで収容人数が減少し、宿泊客数は1万5800人の減少。総数も5300人の減だった。

一方、串本町では4月の「大江戸温泉物語 南紀串本」オープンに伴い、利用客を中心に町内の宿泊客数は前年比2倍以上と好調だった。 県は「水の国、わかやま。」「サイクリング王国わかやま」など、観光客の県内周遊の促進に取り組んだ結果として、日帰り客数、総数は過去10年間で3番目に多い数字を残したと分析。同課の担当者は「災害の影響や風評被害で落ち込みを想定していたが、周遊促進が実った結果。取り組みを継続し、災害や天候の影響を踏まえながら正確な情報を発信していきたい」と話している。

2018年7、8月の県内観光地の入り込み

2018年7、8月の県内観光地の入り込み