梅の収穫量が5年ぶり増 日本一は54年連続

2018年の和歌山県産梅の収穫量は7万3200㌧(前年比37%増)、出荷量は7万600㌧(同37%増)で5年ぶりに増加し、過去3番目に多かったことが近畿農政局の統計で分かった。収穫量は1965年産から54年連続日本一となっている。

結果樹面積は前年並みの4980㌶。以前に改植されたものが結果樹齢に達したことによる増加があったものの、農家の高齢化などに伴う廃園や老木園の改植などによる減少があったことが原因とみられる。

18年産の生育状況は、1月下旬から2月下旬にかけて低温に推移したため、満開期が前年産に比べ1週間程度遅く、開花期間も短くなったが、開花期間中は高温に推移したことにより受粉は良好で、着果数は前年産よりかなり多くなった。

3月以降も高温に推移し、適度な雨にも恵まれたため、果実肥大は前年産に比べかなり良好。主な被害は、5月から6月の多雨によるすす斑病や、カメムシによる吸汁被害が見受けられた。

10㌃当たりの収量は1470㌔で、前年産に比べて400㌔(37%)増加。前年産は着果数が少なく、果実肥大がやや抑制され不作だったのに対し、18年産は着果数がかなり多く、果実肥大も良好だったことが要因となっている。

県内の品種別栽培面積は、南高が83%(全国50%)を占め、小粒南高6%(同3%)、古城4%(同2%)、小梅3%(同10%)と続いている。

全国の収穫量11万2400㌧に占める都道府県別の割合は、県産が65・1%でトップ。次いで群馬5・1%、三重1・8%、神奈川1・6%、長野1・6%となっている。