仕事おこしネット きのくに等24信金が参加

 取引先の販路拡大や経営課題の解決に地域の枠を超えて取り組もうと、全国の24信用金庫が参加する「よい仕事おこしネットワーク」が14日、発足した。地元密着型で全国に約7400店舗を持つ「信金ネットワーク」の強みを生かす。和歌山県からは、きのくに信金(和歌山市)が実行委員会メンバーに加わった。

 信金業界は、地域の活性化や中小企業の発展を目的に年1回、東京で大規模商談会「よい仕事おこしフェア」を開催している。だが東京への一極集中や、人口減、少子高齢化で地方の疲弊が進む中、「年に1度のイベントだけでは不十分」と考えたのが発足のきっかけとなった。

 事務局は城南信金(東京)で、実行委員会メンバーの他、212信金が協賛する。

 力を入れていきたいのはビジネスマッチングだ。このほど新たに開設した専用サイトは、信金内部で情報を共有できるシステム。全国に地元顧客の情報を発信できる他、専属のコーディネーターが間に入り顧客同士をつなぐ。きのくに信金の北畑喜久雄常務理事は「まさに毎日が商談会。地元のお客様に商談の機会や販路開拓先が広がるとPRできる」と強調する。

 きのくに信金でことし4月、新設した「地域サポート室」が担当する。同室では、取引先の要望や悩みを一手に引き受け助言や提案を行う他、必要であれば弁護士や税理士など専門家の紹介を行っており、北野充彦室長は「よろず相談所のようなもの。信金ネットワークも活用しながら、地域のお客さまにこれまで以上に寄り添いたい」と話していた。

第1回実行委員会に集まった各信金の担当者(きのくに信金提供)

第1回実行委員会に集まった各信金の担当者(きのくに信金提供)