消費増税の賛否で企業の見解二分 県内調査
帝国データバンク和歌山支店は、来年10月に予定されている消費税率引き上げに対する和歌山県企業の意識調査をまとめた。「予定通り実施すべき」と考える企業は41・3%(全国43・3%)、「延期すべき」「現行の税率8%維持」など否定的な見方の企業は41・3%と、増税に対する見解は二分される結果となった。
企業活動への影響について、「マイナスの影響がある」と答えた企業は58・7%と過半数に達した。業界別では、特に「農・林・水産」「金融」「小売」の全ての企業が、企業活動に「マイナス影響」を見込んでいることも分かった。
今回の税率引き上げでは、飲食料品などを対象に軽減税率制度の導入が予定されており、税制の複雑化が危惧されている。現時点でどのような対応を行っているかを尋ねたところ、「軽減税率制度の内容の確認」が43・5%で最も多く、「影響が生じる事務の確認」(37・0%)、「会計システム等の導入・改修・入れ替え」(19・6%)と続いた。企業からは「事務作業が煩雑になる軽減税率はすべきでない。生産性が低下する」「税率引き上げは一律が良い」などの声があった。
調査は10月下旬、県内企業87社を対象に行い、46社(52・9%)が回答した。