和高専が優秀賞 サイエンスキャッスル関西
関西エリアの中学・高校や高専(3年生以下)の生徒による大規模な科学コンテスト「サイエンスキャッスル2018関西大会」(㈱リバネス主催)が昨年暮れ、大阪市の明星中学・高校で開かれ、和歌山工業高専(御坊市、角田範義校長)物質工学科3年生の西中花音さん、東(あずま)さくらさんのチームが優秀賞を受賞した。(写真は同校提供)
今大会では61校、130件の研究発表が行われ、上位12組に選抜されていた和歌山高専チームは、口頭発表で7分間のプレゼンテーションに臨んだ。
2人は綱島克彦教授の指導の下、県沖の海底に埋蔵されている次世代海洋エネルギー資源、メタンハイドレートをテーマとした研究テーマ「和歌山県の温泉水を用いたメタンハイドレート採掘技術」を発表。紀伊半島の温泉水がメタンハイドレートからメタンガスを取り出すプロセスに活用できることを実証することにより、県近海での採掘プロセスを提案した内容で、実現すれば、メタンハイドレートを県内の地産地消のエネルギー源として有効に利用できると考えられることを訴えた。
研究内容と当日の口頭発表が高く評価され、2人は見事に優秀賞を受賞。「これまで実験を頑張ってきたかいがありました。口頭発表では緊張しましたが、受賞できて大変うれしいです。コメントをくださった審査員の方々にも感謝しています」と喜びを話している。
今回の研究は、物質工学科の自由課題研究プログラムの一環として行われ、文部科学省の2018年度高専4・0イニシアティブで採択された和歌山高専の事業「海洋プロジェクト」事業の支援も受けて実施した。
県内ではこの他、ポスター発表の優秀ポスター賞に、和歌山信愛高校の2件の研究「スポーツドリンクで豆腐を作る」(代表発表者=髙原千紗さん)、「究極の香水―オリジナルの香水を作る―」(同=池田はなさん)が選ばれた。