必要な援助できる人に 高等看護学院入学式
和歌山県紀の川市西野山の県立高等看護学院(澁谷貞子学院長)で10日、2019年度入学式が行われ、新入生56人が看護職を目指す学びの日々へ決意の第一歩を踏み出した。
新入生の内訳は看護学科一部47人(うち男性5人)、助産学科9人(全員女性)。式にはスーツ姿で緊張した表情の新入生が並び、在校生や保護者ら約200人が見守った。
澁谷学院長はあいさつで、米国の看護師、ヴァージニア・ヘンダーソンが約60年前に発表した「看護師の独自の機能は、病人であれ健康人であれ、各人が健康あるいは健康の回復の一助になるような行動をすることを援助すること。援助はその人ができるだけ早く自立できるようなやり方で行う」との考えを紹介。新入生には、患者の体力や思い、知識などを理解して、必要なときに必要な看護ができる人間になることを促した。
在校生による歓迎の言葉では、看護学科一部3年の田川理砂子さんが、自身の新入生時代について「初めは多くの課題や90分の授業に慣れなかった」と振り返り、「学院生活は平坦な道ではなく、試練もあると思う。困ったり、悩んだりしたらいつでも先輩や先生に相談して」と呼び掛けた。
新入生を代表し、同学科の辻本唯衣(ゆこ)さんが「入学できた喜びと誇りを感じており、身が引き締まる思いです。患者さんに寄り添って健康を守る力になれるよう、仲間と共に高め合いながら勉学に励みます」と宣誓した。
式を終えた新入生は保護者や友人と記念撮影。同学科の南真生(まお)さんは「友達が増えるのがとても楽しみ。入学式が終わって、看護師を目指すという気持ちがさらに高まりました」と笑顔を見せ、小松未奈さんは「勉強は大変そうですが、実習が楽しみです。しっかり頑張りたい」と意気込んでいた。