町議予定候補が政策発表 考える会が初開催
定員12に対し1人超の選挙戦となることが見込まれている紀美野町議選(16日告示、21日投開票)を前に11日、立候補予定者の政策発表会が、神野市場の町文化センターで開かれた。「紀美野未来を考える会」(道上喜紀会長)による初開催で、町民約100人が参加し、立候補予定者13人のうち12人が、町の課題に対する認識や具体的な政策を述べた。
出席した立候補予定者は現職10人、新人2人。少子高齢化や人口減少問題などに対し町が取り組まなければならないことをテーマに、3分の制限時間でそれぞれ発言した。
教育費の無償化や道路整備などで町を住みやすくし、子育て世代の移住を呼び込むことや、高齢者の安心安全な暮らしのため、乗り合いタクシーを充実させるなどの取り組みを挙げる現職が多かった中、新人からは若い力の育成が急務との声が上がった。
具体的な政策発表についての持ち時間は1人5分。子育て環境整備のための医療福祉の充実や、経済振興のための企業誘致、山林整備による災害に強いまちづくりなどが共通して挙げられた一方、議員の定数削減については推進、反対両方の意見が上がり、現職からは「町政の主役は町民であり、若い世代も議会に参加するべき」と強調する発言があった。
発表会を主催した「紀美野未来を考える会」は、町内の若手経営者ら5人を中心に発足。町民が、公平性の高い場で立候補予定者の政策を聞き、1票を投じられるようにと企画した。道上会長(39)は「『こういうのを開いてほしかった』との歓迎の声が町民や立候補予定者からあった。町政がさらに身近なものになり、将来は『考える会』からも立候補者が出るようにしたい」と話していた。
紀美野町議選は13人が立候補の事前審査を済ませており、現職は上柏睆亮、伊都堅仁、美野勝男、北道勝彦、西口優、向井中洋二、南昭和、七良浴光の無所属8氏と美濃良和、田代哲郎の共産党2氏、新人は、藤井基彰、桐山尚己の無所属2氏と公明党の廣瀨隆一氏が出馬を予定している。