紀の川で大きく育って 稚アユ10万匹を放流
5月18日に紀の川本流・支流のアユ漁が解禁されるのを前に12日、稚アユの放流が流域の4カ所で行われた。約10㌢の稚アユ約10万匹が川へ放たれ、夏場の本格的なシーズンを迎える頃には、最大で約30㌢に成長する。
同日放流されたのは、竜門橋下流(紀の川市)、麻生津(同)、学文路(橋本市)、金屋(岩出市)の4カ所で、総重量は1㌧。友釣り専用区を重点に、5月中旬まで順次放流を行う予定で、期間中の計画放流量は2・9㌧に上る。
この日は早朝から、紀ノ川漁業協同組合(川口恭弘代表理事組合長)で稚アユをトラックに積み込む作業を行い、各所で200~300㌔を放流した。
竜門橋下流では、桜の花がまだ残る美しい山々を背景に作業が進められた。稚アユはトラックのいけすからホースをくぐり、ピチピチと水面へ躍り出ると、元気よく紀の川を泳いでいった。
川口組合長(66)によると、同所は大アユが釣れることで人気が高く、和歌山県内の他、近畿各地から訪れる釣り人も多いという。地元では、道の駅青洲の里や青洲まつりなどでも焼きアユを販売しており、「もっと多くの人においしさを知ってほしい」と話している。