当選ライン400票巡り攻防 紀美野町議選

 1人超の選挙戦が繰り広げられている紀美野町議選(定数12)は、21日の投開票へ向けて早くも中盤。町民も候補も高齢化が進み、世代交代の必要性を訴える声も聞こえる中、現職10人、新人3人の各陣営の戦いは、当選ラインとみられる400票台を焦点に、熱気を増している。

 今回と同じ定数12に現職11人、元職1人、新人1人の13人が立候補した前回は、トップが700票台を獲得。以下600票台が1人、500票台が4人、400票台が3人と続き、当選者の最下位は374票、現職1人が307票で次点だった。

 構図がほぼ同じの今回の有権者数は、15日現在で8056人と、前回当日の8567人から約500人減少。投票率(前回74・06%)に大きな変動がなければ、1人当たりの平均獲得票数は微減にとどまり、上位・下位への偏りを考慮すると、今回も当選を確実にするには400票程度が必要とみられる。

 ただ、今回出馬していない前回のトップ当選者と、前回落選した現職の票の行方が読みづらく、町民の高齢化により投票者数が減少する可能性もあり、当選ラインは下がるとの見方もある。

 前半戦は各陣営とも街宣活動を中心に運動を展開。候補者本人がマイクを握っての演説、選挙カーを降りての有権者とのふれあいなどで一層の支持拡大を図っており、ほとんどの現職陣営は「前回票のキープ、上乗せ」、新人は「1票でも多く」と、400票以上の得票を目標に、熱い戦いを繰り広げている。

 町議選の期日前投票は、17日に動木の役場本庁で始まり、初日は正午までに114人が済ませた。20日までの午前8時半から午後8時まで受け付けている。 

大票田の下佐々地区を走る選挙カー

大票田の下佐々地区を走る選挙カー