混戦も市民の関心は低調 和市議38人決まる
統一地方選後半戦の和歌山市議選は21日、投開票が行われ、45人が立候補する混戦を勝ち抜いた新市議38人が決まった。票が読みにくいとの声が多い中、有権者の関心は低調で、投票率は40・80%にとどまった。トップ当選は前回に続いて無所属現職の寒川篤さんで、13人が挑んだ新人の中では、日本維新の会の中庄谷孝次郎さんが最上位で当選を勝ち取った。
当選者は現職32人、新人6人。党派別では自民7人▽立憲民主1人▽国民民主2人▽公明8人▽共産5人▽維新2人▽無所属13人―。国民民主が現有議席を増やす結果となった。女性の当選者は7人で、前回より1人減少した。
雨の告示日から始まった選挙戦はその後、最終日まで汗ばむほどの晴れ続き。各陣営は駅前やショッピングモールなどでの街頭演説、自転車、徒歩での街宣など、晴天をフル活用してアピール合戦を繰り広げてきた。
目立った争点はなく、各候補は、大学立地や再開発が進む南海和歌山市駅周辺、日本遺産「和歌の浦」、和歌山南スマートインターチェンジといった市の資源を活用した雇用拡大や定住促進、観光開発、子育て環境の整備など、それぞれの政策を掲げて訴えたが、投票率は低下し、かろうじて40%台を維持。市民の関心の低下を防ぐことはできず、次の4年間に課題を残す結果となった。
和歌山市議選の投票は21日、市内98カ所で行われ、中之島の県立体育館で即日開票された。投票率は40・80%(男40・56%、女41・01%)で、前回(2015年4月)の42・97%を下回った。
統一地方選前半の県議選では、同市選挙区の投票率が41・43%に低下。市議選でも当初から低下が予想されていた通り、有権者の関心は高まらなかった。
当日有権者数は30万7458人(男14万3725人、女16万3733人)で、18万2005人が投票しなかった。
地方、国政ともに増加傾向が続いている期日前投票は、15~20日の6日間で4万5545人(男2万32人、女2万5513人)が行い、前回の2万7539人に比べ1・65倍に増加した。