歌の力で元気に 演歌・歌謡曲の祭典初開催

プロの歌手が一堂に集う「第1回演歌・歌謡曲の祭典in和歌山~ふるさと創生プロ・アマ音楽祭~」が8日、和歌山県和歌山市手平の和歌山ビッグホエールで開かれ、県内外から訪れた約4000人が実力派歌手の歌声に酔いしれた。歌の持つ力で地域の発展や活性化につなげようと、杉良太郎さんが会長を務める「演歌・歌謡曲の力実行委員会」が主催。カラオケ愛好者との交流を活発にし、音楽の力で地域創生を目指す祭典の記念すべき1回目となった。

出演は杉さんの他、千昌夫さん、美川憲一さん、山川豊さん、山本譲二さん、瀬川瑛子さん、伍代夏子さん、市川由紀乃さんら8人の他、「和歌山ブルース」誕生50周年を記念して、古都清乃さん。

今回の音楽祭の大きな特徴は、プロの歌手と、公募で選ばれたアマチュア歌手が同じステージに立ち、一緒にプロの曲を歌うという特別企画が盛り込まれたこと。

出演直前に開かれた会見で、杉さんは「演歌・歌謡曲は放っておけば廃れてしまうことに危機感があった」とし、カラオケファンに支えられていることを再確認するためにも、今回のような前例のない舞台にした経緯を説明。「演歌・歌謡曲の歌い手は大衆に密着し、苦楽を共にしているんだという思い」と話した。

また、瀬川さんは「歌を録音して楽しむ人が多くなったが、それも時代の流れ。私たちはどうすればいいのか思案する中、『演歌・流行歌はここにあるというものをつくっていけたら』と、記念すべき第1回を和歌山で開催できたことは大感激」と話した。 今後も年間10カ所程度を目標に各地で実施したいといい、2回目は9月に静岡で開かれることも発表された。

1部のステージでは有田てる美さん、宮本静さん、富士わか子さん、羅布陽介さんの4人の地元歌手が出演し、ご当地ソングを披露。フィナーレでは古都さんを迎え、聴衆と参加者全員で「和歌山ブルース」を大合唱し、会場は大きな熱気に包まれた。

会場を埋めた来場者と共に杉さん(右から2人目)ら

会場を埋めた来場者と共に杉さん(右から2人目)ら