立ち回りの体験も 近大付属中高で歌舞伎の教室

近畿大学付属和歌山中学・高校による芸術鑑賞会「はじめての歌舞伎教室」が13日、和歌山県和歌山市小松原通の県民文化会館で開かれ、生徒1654人がワークショップで歌舞伎の基本を学び、演目「五条橋」を鑑賞した。

舞台芸術をテーマにした鑑賞会で、毎年6月ごろに実施。日本舞踊宗家立花流師範の立花志十郎さんと日本舞踊家で演出・振付家の花柳琴臣さんが講師を務めた。

ワークショップでは生徒が木刀を持って歌舞伎の立ち回りを体験。刀を左右に振り下ろす「山形」や立ち位置を交代する「唐臼」などの動きを立花さんと花柳さんから教わり、最後は首をぐるりと回して見えを切ると、見ていた生徒から拍手が沸いた。

白い顔に赤や青で模様を入れる歌舞伎の化粧「隈(くま)取り」も花柳さんが舞台上で実演。力強さを示す筋隈(すじくま)や青色で描き悪役を示す公家荒れなど種類を紹介した。

最後は弁慶と牛若丸が京都の五条大橋で出会う様子を描いた「五条橋」を公演。ワークショップで実演した立ち回りで橋の上で戦う弁慶と牛若丸が演じられた。

歌舞伎を見た2年生の前田知希君(16)は「立ち回りなど歌舞伎の所作に迫力があった。化粧で強さを示すというのが分かりやすいなと思った」、土山夏未さん(16)は「歌舞伎を見たのは初めて。化粧の工夫とか話を聞いて、難しいかと思っていたけど楽しめた」と話していた。

木刀を手に立ち回りを体験

木刀を手に立ち回りを体験