学食でランチ味わい就活 近大でモグジョブ
大学の学食でランチを食べながら学生と企業が少人数で交流する「モグジョブ」が20日、21の両日、和歌山県紀の川市西三谷の近畿大学生物理工学部(和歌山キャンパス)で開かれ、企業5社と学生21人が参加した。
取り組みは「モグモグしながらシゴトを学ぶ」がコンセプト。両者が気軽に膝を突き合わせて交流できるのが大きな魅力で、和歌山商工会議所と㈱タスキ(愛知県豊橋市)が主催。学生はスマートフォンから「企業の強み」「働き方」「業種」で企業を選択し、企業は交流したい学生の属性(学年、学部、学科)を選択でき、両者の希望が合えばマッチングする。
学生は企業名を直前に知るので働き方や事業内容で企業を選ぶことができる。中小企業の人材不足への対応と企業と学生のミスマッチを減らすことができると期待される。
20日は「No・1、only1の技術が自慢」をテーマとした和歌山トヨペット㈱(本社=和歌山市中島)と「人の暮らしを豊かにする」をテーマにした菱岡工業㈱(本社=同中島)の2社、そのテーマを選んだ学生8人が参加した。
学生は食事をしながら、企業担当者から事業内容、特徴、働き方について話を聞いた。「大阪で働くか悩む」「商品メーカーに行けたら」など学生の就職活動の悩みにも担当者は丁寧に対応。出身地や趣味の話などでも話が弾み、交流が深まった。
人間環境デザイン工学科1年の杉浦のぞみさんは「実際の働く人の声は何よりも参考になる。将来について考えるきっかけになった」、生命情報工学科の3年、服部建吾さんは「最初は緊張したが、徐々に打ち解けることができた。会社の歴史や企業について聞けてよかった」と話した。
同会議所企業支援部経営相談課のリーダー中浴正隆さんは「学生に地元の企業を知ってもらう機会が必要。直接担当者と会い、地元企業の良さを直接聞けて距離が近くなる。和歌山の企業の良さを知ってもらえれば」と話した。