スマホ決済 相互タクシーペイペイ導入
相互タクシー㈱(和歌山県和歌山市松島、田畑孝芳社長)は本年度から、スマートフォンなどのモバイル端末を使用し、QRコードを使った決済サービス「ペイペイ」の導入を始めた。
同社は平成2年に全国で初めてプリペイドカードで支払うカードシステムを導入。その一方、これまでクレジットカード決済は導入しておらず、利用者から対応してほしいとの要望は多かったという。そこで昨年夏、現金を使わないキャッシュレス決済を取り入れようと乗務員に研修を実施。楽天ペイの決済をスタートし、今回新たにペイペイを導入した。
総務省や経済産業省がまとめた2014年度の商業統計によると、県内はキャッシュレス決済に対応している店舗の割合や決済に占めるキャッシュレスの比率で全都道府県中最下位。同社でもタクシー利用者に占めるキャッシュレス決済利用の割合は1%とまだまだ少ない。タクシー利用者の年齢層が比較的高いため、スマートフォン自体を利用していないことなども原因の一つと考えられているという。
総務省はキャッシュレス決済の普及に向け、1回の申し込みで複数のQR決済サービスと契約できる「統一QR『JPQR』普及事業」を、8月から和歌山をはじめ岩手、長野、福岡の4県で開始する。現在県内では、事業者向けの説明会を35回にわたり開催中で、今後県内でキャッシュレス決済が利用できる場所が増えることが期待されている。
キャッシュレス決済は現金を用意する必要がなく、財布からお金を出したり、お釣りをもらったりするやりとりも省けて便利。
同社の松浦卓哉常務取締役は「登録もすぐにできて、ポイント還元などメリットが多いと思うので、ぜひ利用してもらいたい」とタクシーでの利用を呼び掛けている。