歴史的建造物の相談室 県教委と建築士会が開設

 国の登録有形文化財などの歴史的建造物の保存、活用に向け、和歌山県教育委員会は「歴史的建造物何でも相談室」を開設した。維持管理や耐震対策など、所有者らのさまざまな悩みに応え、未来への継承を目指す。

 文化遺産課によると、相談の対象となるのは、県内に243件ある国登録有形文化財や、建築後50年が経過し、同文化財に相当するような建造物。歴史的・文化的価値についての判断や修理の方法、耐震対策などの構造補強、次世代への継承に関する悩みなどの相談に応じる。

 同課にはこれまでも、歴史的建造物の所有者、管理者などから、維持管理や活用に関する悩みが寄せられ、主に歴史的・文化的価値や保全の観点から対応してきた。今回は県建築士会が協力し、建物の設計や構造、施工などの専門的な知識を生かし、より幅広い相談に対応できるようにした。

 相談は事前申し込み制。平日の9時~午後5時に電話かメールで同会(℡073・423・2562、メールinfo@wakayama-aba.jp)に申し込み、内容に応じて相談日時と場所を設定する。問い合わせも同じ。