人員確保や連携強化を 懇話会が県警に提言書
「次代に対応する和歌山県警察を考える懇話会」は24日、県警の在り方についてまとめた提言書を、和歌山県警の檜垣重臣本部長に手渡した。
懇話会は採用試験の受験者減少や特殊詐欺、サイバー犯罪など変化する犯罪への対応を踏まえ、中長期的な視点で県警の在り方を外部の人たちに検討してもらおうと昨年7月に設置。和歌山大学の足立基浩副学長を座長に5人の委員が有田署や和歌山市の藤戸台交番の視察を含め6回にわたり議論してきた。
提言書では高齢者対策や人的・物的基盤の強化、危機管理対策などのテーマで出された意見を集約。取調室の設置型録音録画装置の整備や高齢者を孤立させないための警察と地域の連携強化、児童虐防止のため児童相談所との連携といった提案がまとめられた。
足立副学長は「人口減少や犯罪の変化、時代に対応できる警察の在り方を市民として肌感覚のある提言をした。人員
不足なぶん、警察と地域が密着する必要を感じた。提言にも反映できているのでは」、副座長で㈱信濃路の西平都紀子社長は「県内では再犯率が高いが、警察だけではどうしようもないこともある。出所時に民間と手を組んで、きちんと見られる形にしていく必要がある」と現況を語った。提言書を受け取った檜垣本部長は「提言書をもとに、今後の県警の取り組みについて検討してまいりたい」と述べた。
県警では今後、提言書をもとに予算なども検討しながらできるものから順に対応していきたいとしている。