大規模自然災害に政治が全力を 今こそ「国土強靭化」の精神を訴える
「政治」の最大の使命は国民の生命と財産を守ることに他なりません。私たちの郷里・和歌山の偉人であり、「稲むらの火」で有名な濱口梧陵先生は、まさにその事を体現した方でありました。私たちはいまの時代の「政治」を担うものとして、この精神を常に念頭におき、政策に反映し実行に移して参ります。
本年も多くの自然災害が日本列島を襲い、各地で甚大な被害が発生しました。改めて、お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、被害に遭われた皆様にお見舞いを申し上げます。
昨年も平成30年7月豪雨、平成30年台風第21号、平成30年北海道胆振東部地震が発生するなど、災害が頻発、激甚化しています。それを受け、私たちは特に緊急に実施すべきハード・ソフト対策について、総事業費約7兆円規模の「防災・減災、国土強靱化のための3か年緊急対策」を決定し、現在、取り組んでいるところです。
一方で緊急対策の最中である本年も、巨大台風や豪雨災害が日本に大きな傷跡を残しました。台風15号では、千葉県をはじめ、関東各地で約2000本の電柱が破損・倒壊し、最大約93万戸が長期間にわたり停電し、多くの住民生活に影響を及ぼしました。
台風19号では、豪雨被害が広範囲におよび未だかつてない事態となり、多くの住居等建物の浸水・倒壊、数多くの河川堤防の決壊、土砂崩れを引き起こし、農作物にも甚大な被害を及ぼしました。
特に河川については、全国で70を超える河川が決壊・氾濫し、国が直轄管理する河川で決壊した堤防も5県7河川の12か所にのぼりました。
私自身、現地視察や各自治体からの要望を通じ、現場の生の声をお伺いする度に、復旧・復興に向けての対策に全力を尽くしてまいりました。そして、それを基として、第一弾の支援策となる予備費1300億円規模の「被災地の生活再建と生業の再建に向けた対策パッケージ」が策定されました。
応急的な住まいの確保や被災者のニーズに応じた住宅再建等の支援、災害廃棄物や土砂の撤去、地域住民の交通手段の確保などの生活再建に向けた支援、中小企業等の事業再建や農林漁業者の一日も早い営農再開などの生業の再建など、それぞれの被災地のニーズや地域ごとの特性を踏まえたきめ細かな支援の取組が、今まさに加速されているところです。
自民党は、自民党が野党であった平成23年10月、国土強靱化の取組をスタートさせました。以降、日本のみならず世界中の多くの自然災害に向き合い、政策づくりに取り組んできました。国土強靱化は、まさに世界各地で自然災害の犠牲になられた方の経験を糧に成り立っています。
国民の生命と財産を守ることは、私たちが生まれ育った故郷を守ることでもあります。自然災害の脅威から故郷・和歌山を守るために、先頭に立って国土強靭化を推進する覚悟です。