県立全日制は0.89倍 公立高校入試受験状況
和歌山県教育委員会は10日に行った2020年度公立高校入試の受験状況を発表した。学力検査は全体で5966人(全日制5794人、定時制172人)が受験し、欠席は19人となった。
県立全日制(29校4分校62学科)で5504人(スポーツ推薦含む)が受験。実質倍率は0・89倍。県立定時制(9校11学科)は170人が受験し倍率は0・30倍で本出願と同じ。
市立全日制(2校5学科)は出願した290人全員(スポーツ推薦含む)が受験。倍率は0・76倍。市立定時制(1校2学科)では2人が受験し倍率は0・03倍となった。
外国語のリスニングテストでは笠田、和歌山北(北校舎)、新宮で放送中に雑音が入り、聞き取りづらい状況になったとの報告があった。和歌山北の受験生には雑音が入った1問の3点、新宮では3問で計6点、笠田では問2、問3全ての問題で音質が低下したため、計23点が与えられる。
試験は11日に11校3分校19学科で面接、実技試験を実施。18日に各学校とホームページで合格発表。追募集の出願は24日まで。再学力検査は26日、合格発表は30日に行う。
◆出題の方針
【国語】大問一で漢字の読み書きの力や敬語、古文の基本を理解できているかをみた。大問四は作文を出題。二つの文章を読み比べ表現の工夫が理解できているか、自分の考えを表現する力をみた。
【社会】紙幣に描かれた人物やG20サミットなど近年の事象を題材に出題。地理、歴史、公民いずれの分野でも表や図を出題した。
【数学】数と式領域で基礎的な四則演算、無理数の計算や連立方程式、図形領域で三平方の定理を活用する問題を出題。基本的な内容の習得、数学的な見方や考え方、数理的に考察する能力をみた。
【理科】第1分野では水素ステーションを題材にエネルギー資源や気体の性質を出題。第2分野は気象と自然災害、植物の体のつくりなどを出題。観察、実験を重視して結果を分析する能力、判断力と表現力をみた。
【英語】和歌山の食材やサイクリングなど和歌山にちなんだ題材を出題。音声領域では身近な場面の対話を聞き理解力と聞き取る力をみた。理解領域では英文の内容を読み、概要や要点を読み取る力、話の流れを筋道立てて理解する力をみた。