口元見える透明マスク ろう学校が和市に
和歌山県立和歌山ろう学校(和歌山市砂山、三反田多香子校長)の中学部が手話通訳者のための透明マスクを製作。24日に県と和歌山市に合わせて40枚を寄贈した。
同校では口元が見えないと会話のやり取りが難しいことから、4月に透明マスクを発案し、聴覚障害のある教員らのアドバイスを受け改良を重ねた。同校では授業の時などに使っており、生徒は新型コロナウイルス感染症がまん延する状況で、自分たちにできることを考え、口元が見える透明マスク作りを始めた。
透明マスクは鼻から口元だけを覆うため、全体が曇りにくく、顔の幅に合わせて針金で調節できるようになっている。アクリル板の切り出しや組み立てなどを分担作業で行ったという。
市役所には、生徒4人が訪問。生徒会副会長で2年生の中野蕾華(らいは)さんは「中学部みんなで手話通訳者の人への感謝を込めて作ったので、使ってください」と透明マスクを手渡し、受け取った尾花市長は「手話通訳の人や聴覚障害の人が会話する時に使わせてもらいたい。温かい支援に感謝したい」と話した。