おもちゃ病院等表彰 社会貢献キワニス賞

社会奉仕団体「和歌山キワニスクラブ」(大岩德成会長)は社会貢献活動に取り組んだ個人や団体をたたえる「第26回キワニス賞」に、環境保全のパンフレットを作った和歌山県立みはま支援学校中学部1年の友宗然(ともむね・ぜん)さんと、おもちゃを無償修理する「わかやまおもちゃ病院」を選んだ。25日に和歌山市のホテルアバローム紀の国で表彰式が行われ、大岩会長から表彰状と賞金が贈られた。

友宗さんは小学部6年の時、フィールドワークで地元の逢母磯(おいぼいそ)で生き物を観察。学校新聞でフィールドワークの成果を紹介していた。見つけた生き物や自然の大切さを伝えようとパンフレット「おいぼいその生き物たちに会いに行こう」を作成。磯観察の方法や注意点、クモギンポやムラサキウニなどの生き物キャラクターを交えて紹介した。県立自然博物館などに設置し、分かりやすい解説で好評だった。

わかやまおもちゃ病院は2017年に和歌山市に開設。代表の小林修治さんが全国で壊れたおもちゃを修理するおもちゃ病院とおもちゃドクターの存在を知り、自分も始めたいと講習で修理技術を学び、当時橋本市にあったおもちゃ病院で経験を積み、仲間を集めて開設につなげた。現在は、おもちゃ病院で修理しながら子どもたちの物を大切にする心を育んでいる他、親子向けの修理教室も開いている。

友宗さんは自身のフィールドワークの成果を発表し、「表彰されてうれしかった。生き物はみんな好きなので、次は和歌山の虫で何かを作ってみたい」と笑顔。小林さんは今後さらに和歌山の活動を広げたいとし「最終的には、子どもたちが家族や自分の力でおもちゃを修理できるようになってくれたら。受賞を励みにこれからも精進したい」と喜びを語った。

大岩会長㊧から賞状を受け取る小林さん

大岩会長㊧から賞状を受け取る小林さん