県内は33人に栄誉 危険業務従事者叙勲

警察官や消防職員など危険性の高い業務に従事した功労者に贈られる第35回危険業務従事者叙勲の受章者が11月3日に発令される。和歌山県関係の受章者は、県が上申した6人と中央省庁などで選考された27人の計33人(全て男性)。県関係の受章者総数は累計で918人(うち女性9人)となる。新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、県庁や各省庁での伝達、拝謁の実施は検討中となっている。

晴れの受章者は次の皆さん。

【瑞宝双光章】
大岡実世(72)元警視正、紀美野町動木▽大元一夫(72)元警視正、岩出市水栖▽香川登士夫(72)元大阪府警視、橋本市紀見ケ丘▽垣内良一(72)元和歌山市消防監、同市北島▽北地稔(64)元串本町消防司令長、同町上野山▽熊代眞一(72)元県警部、美浜町和田▽近藤豊(72)元大阪府警視、橋本市城山台▽中本信夫(72)元警視正、和歌山市坂田▽馬場優(72)元警視正、同市杭ノ瀬▽松﨑美知男(72)元県警部、新宮市佐野▽松島良孝(72)元県警部、和歌山市松島▽丸山勝(72)元県警部、同市府中▽三栖康孝(72)元県警部、同市西小二里▽宮脇康一(72)元警視正、田辺市下万呂▽湯浅隆則(67)元和歌山市消防監、同市有本▽横山邦彦(61)元2等空佐、紀の川市粉河▽龍吉信(72)元県警視、和歌山市西高松

【瑞宝単光章】
青木正也(65)元海上保安官、海南市且来▽石橋守夫(72)元県警部、白浜町保呂▽岩本雄二(66)元海上保安官、田辺市高雄▽岡本周(72)元県警部、同市中万呂▽奥和倫(70)元大阪府泉南市消防司令、田辺市中辺路町高原▽尾崎泰次郎(66)元橋本市消防司令、同市隅田町垂井▽川畑和彦(72)元県警部、紀の川市藤崎▽川端雅喜(73)元県警部、和歌山市朝日▽久保田喜雄(70)元海南市消防司令、同市且来▽谷口佳久(62)元法務事務官、橋本市東家▽谷本陽一(69)元田辺市消防司令、同市南新万▽辻本俊志(72)元県警視、和歌山市北中島▽花岡一夫(72)元県警部、同市市小路▽別所雅彦(63)元法務事務官、岩出市根来▽松本健(72)元大阪府警部補、橋本市胡麻生▽和田正之(61)元法務事務官、同市紀見ケ丘


地域安全の灯をともす

誰もが望む地域の安心、子どもの安全を守るため、一筋に警察官の仕事にまい進。1967年に県警に奉職し、刑事時代を経て、90年から退職する2009年までは、生活安全課で勤め上げた。

防犯指導や学校の不審者対策などに取り組んできた他、小中高生らに、非行防止やマナーの向上などの社会参加の活動を推進してきた。

04年からは参加者の文集「社会参加活動を体験して」の作成を開始。08年版の表紙には、退職を迎えた自身の笑顔のイラストを、高校生が描いてくれた。

活動を通して、児童生徒は積極性や意欲が増すという。特に思い出深いのは、肢体不自由の中学生が参加してくれたこと。「自分でも人の役に立つことができるんかな」との言葉がうれしかった。

「良い人との出会いが多く、いろんな人に支えられてここまで来た」と感謝の思いは尽きず、退職後も県警の防犯アドバイザー、青色パトロール隊の隊長などを務めた。

今も、新聞で地域安全に関する記事は毎日チェックし、継続した取り組みを見るとひと安心する。

「この灯を消すことなく、ともし続けてほしい」と願っている。