Uターン就職強化を 県と大谷大が支援協定
和歌山県内産業を支える人材を確保しようと、県は9日、大谷大学(京都市北区)と就職支援協定を締結し、県庁知事室で、仁坂吉伸知事と木越康学長が協定書に調印した。
今後、学内やウェブ上で、県内企業やインターンシップの説明会、交流会を開く他、県内出身者へのUターン就職に関する情報を提供したり、県内企業の資料閲覧コーナーを設けたりする。また、大学主催の就職懇談会などでは、学生にPRする機会を提供する。
同大には県内から毎年5~8人が入学するといい、現在も27人の県内出身者が在学中で、ことしは6人中3人のUターン就職が決まっている。
過疎問題の研究をしているという木越学長は「地元に根差して生活することが大切であり、協定を生かして積極的にUターン協力をしていきたい。コロナ禍で就職活動が厳しく、困惑している学生も多いので、地元の人の温かい出迎えも必要になる」と話し、仁坂知事は「大学が少ない和歌山は、進学で他県に出てしまうのが顕著。いったん外へ出ると県の情報が入りづらく、協定を結んだ今、これまで以上に県の情報を伝えてもらえれば」と期待を寄せた。
県は京阪神の私立大学と同協定を締結しており、今回の大谷大学で13校目となる。