AIロボットで英語学ぶ 伏虎で研究授業
和歌山市立伏虎義務教育学校(和歌山県和歌山市鷺ノ森南ノ丁)で、外国語教育でのAIロボット「Kebbi(ケビー)」の活用研究発表会があり、同校3年1組の児童29人が、AIロボットと一緒に英語を学ぶ公開授業や活用研究の発表、講演などが行われた。
同校では、同市教育委員会の研究指定を受け、昨年度から2年間、3年生の英語学習でケビーの活用研究を進めてきた。ケビーは、12カ所の可動部とディスプレーで、多彩な表情やジェスチャーによるコミュニケーションが可能。表現力や音声、顔などの認識能力、対話機能を備えている。
この日、児童らはケビーと英語で歌やダンスを楽しんだり、クイズを出し合ったりして楽しむ一方、きちんとした発音でないと聞き取らないAIロボットならではの難しさを感じていた。
沼崎杏さん(9)は「ケビーを使う授業は楽しいけれど、最近ケビーが厳しいのでもっと優しくなってほしい」と話し、担任の浅野万里菜教諭は「子どもたちはおもちゃ感覚で友達のように接し、とても意欲的に取り組んでいる。特に発音をすごく意識するようになった」と効果を実感していた。
ALT(外国語指導助手)には積極的に話し掛けられない児童もロボットのケビーとは間違いを怖れずにコミュニケーションが取れるといった成果の他、機材のトラブルやコンテンツの作成に関する課題を発表。また、大阪樟蔭女子大学の菅正隆教授が「AIと英語教育の可能性」をテーマに講演を行った。