夜間中学校を知って 13日わかちかで上映会
夜間中学校の現状や意義についての理解を広めようと、文部科学省選定の、夜間中学を追ったドキュメンタリー映画『こんばんはⅡ』の上映会が6月13日午後2時から、和歌山市のJR和歌山駅前「わかちか広場」で開かれる。
和歌山上映実行委員会(山口裕市実行委員長)が主催。本紙など後援。同作は、森康行監督がさまざまな事情で義務教育を終えられなかった人が通う、「こんばんは」から始まる夜間中学校を描いたドキュメンタリー映画『こんばんは』の特別版。
2003年に公開された同作を、基礎的な学びが必要な全ての人に知ってもらおうと、夜間中学校と教育を語る会(浦川文秀会長)が製作。女優の大竹しのぶさんがナレーターを務め、森監督全面協力のもと2018年に完成した。
同委員会の江口怜事務局長によると「義務教育を十分に受けることができなかった方々が、夜間中学校で学び直す姿が生き生きと描かれた映画」といい「さまざまな理由で日本や母国で義務教育を受けられなかった人々の存在は、現代社会や教育の在り方への問題提起も含んでおり、このような課題に関心のある方にも見ていただければ」と話している。
全国では、2017年に施行された「教育機会確保法」などを背景に、同省が少なくとも各都道府県に1校設置の意向を示すなど、各地で公立の夜間中学新設の動きが出ているが、県内ではかつて約10校あった公立の夜間中学校は全てなくなり、自主夜間中学「岩橋夜間学校」のみが20年以上活動を続けている現状。
同会は「映画上映を通して、学びを大切にする公立夜間中学校の重要性を伝えていきたい」との強い思いで、同市の他、新宮市や橋本市でも上映会を開く他、全国の夜間中学校に通う生徒らの生き生きとした姿を写した「夜間中学パネル展」も同時開催される。
入場無料。事前申し込み制。申し込みは事務局(和歌山信愛大学内・江口怜研究室)にメール(eguchi@shinai-u.ac.jp)かファクス(FAX073・457・7167)。6月10日締め切り。
問い合わせはメールか電話(℡073・488・6228)。