開幕まであと1カ月 紀の国わかやま文化祭
和歌山県内初開催となる日本最大の文化の祭典、第36回国民文化祭と第21回全国障害者芸術・文化祭「紀の国わかやま文化祭2021」(10月30日~11月21日)の開幕まで、いよいよあと1カ月。期間中は県内全域で約160の公演や行事が開かれ、和歌山市では、「紀州おどり『ぶんだら節』」や「おどるんや~紀州よさこい祭り」などが時期を移して集中的に行われる他、同文化祭がこけら落としとなる「和歌山城ホール」でのイベントも目白押しとなっている。
同文化祭のキャッチフレーズは「山青し 海青し 文化は輝く」。開会式は10月30日に同市手平の和歌山ビッグホエールで行われ、歌舞伎役者の尾上菊之助さんが祝賀舞を披露する他、元体操日本代表の田中理恵さん、歌手の坂本冬美さん、津軽三味線奏者の木乃下真市さんをはじめ県出身、ゆかりのアーティストらが多数登場する。
市内では、通常は別の時期に行われている恒例の大イベントが同文化祭の期間に集中し、〝文化の秋〟を満喫できる。
夏の風物詩である第53回「ぶんだら節」と第17回「おどるんや」は、11月3日に和歌山城周辺で同時開催する。
ぶんだら節は、けやき大通りでの街頭踊りに加え、紀州徳川家の大名行列を再現する。文化庁の事業を活用し、同家が編さんした歴史書『南紀徳川史』や行列図に基づいて復元した、紀州藩の家臣や奉公人の装束、大名駕籠(かご)を使って練り歩く。午前10時半からオープニングセレモニーを行う。
例年は5月に行われる紀州東照宮の大祭「和歌祭」は11月7日の実施。来年の「四百年式年大祭」に先立ち、同文化祭との連動により、魅力を全国に発信する。午前11時15分に神輿(みこし)おろしが始まり、渡御行列と各種伝統芸能の披露が続く。
和歌山城ホールでは、生誕90年を迎えた市出身の作家・有吉佐和子の顕彰イベント「ふるさとと文学2021~有吉佐和子の和歌山」(11月3日)をはじめ、市や各文化団体の主催による伝統芸能、合唱、オペラ、演劇などの公演、美術展覧会などが続々と予定されている。
同文化祭の各イベントについての詳細や特別インタビュー、スタンプラリーなどの情報を紹介した公式ガイドブック(A4判、カラー116㌻)は、県庁や各振興局、各市町村役場、文化施設などで配布中。公式ホームページには最新情報が掲載されている。