地域つなぐ優しい光 川永地区で竹燈夜
和歌山市川辺の力侍(りきし)神社で10日、竹灯籠の明かりで彩る竹燈夜(たけとうや)があった。約2500個の優しい光が参道や境内を包み、地域の住民が幻想的な雰囲気を楽しんだ。
川永地区社会福祉協議会(津名隆明会長)が主催。コロナ禍でさまざまな行事が中止を余儀なくされる中、同会では地域交流の機会や絆を結び付ける取り組みを模索。コロナ収束を願い、三密を避けた催しとして野外での竹燈夜を企画した。
竹筒は市の竹燈夜実行委員会から借りたもので、神社の例大祭に合わせて実施。約180㍍の参道の両脇には竹明かりが揺らめき、境内には「コロナ収束」「絆」「祈」などの文字が、キャンドルで浮かび上がった。
地元の婦人会や川永小学校の児童も紙コップ作りで参加。「マスクが外せる生活になりますように」などの願いや絵が描かれた明かりが並んだ。
訪れた同校3年生の岡本早良さん(9)、細野凛さん(9)、堀川遥さん(9)は「竹明かりは初めて見るけど、すごくきれい」「遠くからでも光が見えて神社がいつもと違う雰囲気」「早くコロナが終わってユニバーサルスタジオに行きたい」と話していた。
この日朝から、設営などの作業を手伝った川永小5年の津名恭平君(11)は「準備も楽しかった。地域の人のためになるならうれしい」と笑顔。弟で3年の惇平君(9)は「コロナでお祭りとかがないぶん、みんなに楽しんでもらえて良かった」と話していた。