華岡青洲の検定初開催へ 功績継承、学習会も

道の駅「青洲の里」(和歌山県紀の川市西野山)は来年2月12日、同市が生んだ医聖・華岡青洲の検定会を初めて実施する。青洲の功績を知り、後世に伝える語り部を養成する。同駅の神徳政幸駅長は「青洲を多くの人に知ってもらい、考えてもらい、後世に伝えていければ」と話している。

華岡青洲は20年の歳月と情熱をかけて開発した麻酔薬「通仙散」(つうせんさん)を使用し、1804年に世界で初めて乳がんの摘出手術をした同市が生んだ偉人。

医師としてだけでなく地域のために尽力。農民が農産物を作るための水に苦しんでいると私費を投じてため池を造り貢献。多くの難病に苦しむ人々を救うだけでなく生活に苦しむ人々に救済の手を差し伸べた。

多くの門下生の指導も行い、近代の日本外科の基礎を築き医学の発展と人類の福祉に一生をささげた。

今回の学習会と検定会は神徳駅長と同市上名手の元教師、谷脇誠さんが中心となり、約1年半前から準備を進めてきた。

検定会実施前の1月15日から毎週土曜日の全4回、同駅で青洲の学習会を開き理解を深める。参加資格は、青洲の信念に共感し多くの人に青洲を伝えたいと考える志民(志を持った民)が対象。

学習会は30人程度を募集。参加者は「華岡青洲検定テキスト」(1冊2500円)の購入が必要。 検定会ではテキストと学習会の内容から全50問(4択と筆記)を出題。試験時間は60分。100点満点中90点以上の人を1級、89点から80点を2級、79点から60点を3級とし門人の称号が与えられる。認定発表は2月23日。

検定会参加資格は華岡青洲学習会を2回以上を受講した人。小中高校生は1000円。一般は2000円。申し込みは1月12日まで。同駅窓口へ申込書とテキスト代を添えて申し込む。
問い合わせは同駅(℡0736・75・6008)。

紀の川市の医聖・華岡青洲

紀の川市の医聖・華岡青洲