豊かな表現や挑戦並ぶ 特別支援学校生作品展
和歌山県内の特別支援学校の児童・生徒が制作した多彩な美術作品を集めた「未来(あした)の匠(たくみ)展」が10日、和歌山市北出島の県勤労福祉会館プラザホープ2階で始まった。12日まで。
障害者の就労支援事業を行っている同市雑賀崎の一般社団法人ウインワークス(西芳男代表理事)の呼び掛けで初めて実現し、県特別支援学校退職校長会(山路正雅会長)などが後援している。
会場には、県北部9校の児童・生徒が出品した絵画、書、写真、デザイン画、陶芸、造形作品など約700点が並ぶ。
絵の具や鉛筆、オイルパステルなどの画材に加え、綿、ビーズ、落ち葉などさまざまな素材が作品に使われ、風景や生き物を描いた絵もあれば、想像力を膨らませた心象世界や抽象表現もある。
アメリカのポップアートの巨匠、アンディ・ウォーホルの代表作「キャンベルのスープ缶」を布と色を付けた砂で再現した合同作品、松かさや木の実を芸術的にバスケットに盛り付けた作品など、豊かな表現力やチャレンジ精神を感じさせる力作がそろい、来場者はじっくりと見入っている。
会場には、手すきの和紙、さをり織りのコースターやマスク入れ、陶器の皿など、児童・生徒が作ったグッズを販売するコーナーもある。
西代表理事は今後も毎年開催していく方針で、山路会長(74)は「生徒が頑張っている姿を見てもらえるのはありがたい。生徒にも教員にも良い刺激になると思う。2回目以降もより良いものにして続けていきたい」と話している。
15~21日には高野町高野山の町観光情報センターでも開かれる(町後援)。両会場とも午前10時~午後4時。問い合わせはウインワークス(℡073・446・7272)。