新型コロナやIRなど 和市議会代表質問

開会中の和歌山市議会定例会で2月28日、6会派の代表質問があった。新型コロナウイルス対策やカジノを含む統合型リゾート(IR)の誘致など市が抱える課題について議論が交わされた。

【自民党市議団】
中谷謙二議員は、新型コロナウイルスの5~11歳小児へのワクチン実施について、努力義務なしの間は希望者のみに接種券を配布すべきだとただした。尾花正啓市長は、希望者への速やかな機会提供のためには申請では時間がかかるとの見解を示し、「接種券の他に注意点などが書かれた送付物もあり、(接種の際には)メリットとデメリットよく考えて判断してほしい」と述べた。

【公明党議員団】
中尾友紀議員も新型コロナ対策について質問。孤立している自宅療養者への食事支援や健康観察の現状についてただした。尾花市長は、県が民間業者と契約して5日分の食事や日用品をそろえた「自宅療養セット」を市でも活用していることに触れ、健康観察についても、スマホでの入力方法以外に電話で看護師らが聞き取る方法などがあることを紹介した。

【政和クラブ】
松井紀博議員は、市立和歌山高校の将来構想について質問し、仮称「スポーツ人間学科」の設置を提案した。尾花市長は「地域の実情を踏まえ魅力ある学校をつくっていくことが大切」とした上で、「県内にあるスポーツ関連学科の定員が減少しており、調査研究を行う必要がある」と述べた。

【共産党議員団】
坂口多美子議員は、カジノを含む統合型リゾート(IR)について、事業実施体制や資金計画の詳細が示されていない点について質問した。尾花市長は2月7日の県議会で一定の説明があり、県も事業者と協議を重ねている状況だと説明。「次回、資金計画について、より詳細なものが示されると考えている」とした。

【民主クラブ】
山本忠相議員は、中小零細企業や市内の繁華街が元気を取り戻せるような政策の必要性について訴えた。尾花市長は、新型コロナウイルスの感染拡大以降、商品券事業や支援金給付事業などを展開してきたとし、「感染状況を見極めながら効果的な施策を速やかに検討する」とした。

【和歌山興志クラブ・日本維新の会】
尾﨑方哉議員は市のまちづくりついて質問。歩きたくなるような空間整備を進めるべきだとし、具体的な取り組みについてただした。尾花市長は、まちなかの魅力や回遊性の向上を目指し和歌山城ホールなどを整備してきた実績を紹介。「引き続き水辺空間の利活用などを通じて空間整備を進める」と述べた。