玄米で健康習慣を 東洋ライス展示会でPR
東洋ライス(銀座本社=東京都中央区、和歌山本社=和歌山市黒田、雜賀慶二社長)は、玄米から進化した同社の商品を紹介しようと、13日から15日まで、東京ビッグサイトで開かれた国内最大級の業務用食品専門展示会「ファベックス2022」に出展。14日には来場者を対象にした講演会があり、同社の雜賀社長(88)が「日本が世界に誇るお米の可能性」をテーマに話した。
同社は、従来の精米では玄米の亜糊粉層(あこふんそう)に含まれる豊富な栄養素がぬかと一緒に取り除かれてしまっていることが、日本の医療費増大につながると仮説を立て、玄米の栄養素とうま味が集中する部分を残した「金芽米」、「金芽ロウカット玄米」を主力商品として開発した。
講演で雜賀社長は、食の多様化により1人当たりの米の消費量は減少の一途をたどっており、米を食べない人も玄米と同様の栄養価が摂取できるようにしようと、玄米エッセンスの開発に至った経緯を紹介。自身も食習慣に玄米を取り入れ、健康状態を改善させたとし「玄米粒のわずか1%しか存在しない栄養素は、免疫力を上げるLPSや脳のストレスを抑えるγ(ガンマ)オリザノールが含まれ、玄米ごはん5杯分の酵素と現代人に不足している栄養成分を摂取できる」とアピールした。
今後の課題は、未発見の成分や食品表示の中では明示できていない成分の発見に全力を挙げることだとし、「これからも健やかな毎日の暮らしを提案できるようにしたい」と話した。
展示ブースには全国から集まった約580社が出展。「健康米」が注目される中、海外市場への進出も始まっている米の消費拡大に向け、「お米の未来展」も初開催された。
東洋ライスのブースでは、主力の玄米おにぎりの他、米粉丸パンの試食を実施した。おにぎりは、白米と比べて糖質が抑えられている分えぐみがあるものの、白米のようにふっくらと食べやすく毎日食べても飽きない味。パンはアレルギー体質の人にも、小麦のものと変わらない食感を味わうことができる点などをPRした。
同社営業部の鈴木梨沙さん(30)は、米の消費量が減少している背景にふれ「米を毎日食べ続けるのは難しいので、パンケーキや玄米エッセンスの詰まったサプリメントで玄米パワーを補ってもらいたい」と話していた。