和歌山地検初の女性検事正　宮地氏が着任

１１日付で和歌山地検に着任した宮地佐都季（さつき）検事正（５９）が１４日、和歌山市二番丁の地検で記者会見を開き、「真摯（しんし）かつ誠実に一つひとつの事件に向き合い、検察に期待される役割を全力で果たしてまいりたい」と抱負を述べた。和歌山地検では初の女性検事正となる。

宮地検事正は兵庫県神戸市出身で創価大学法学部を卒業。１９９５年に東京地検検事として入庁し、９６年には和歌山地検検事に着任。その後、法務総合研究所教官や大阪地検刑事部長などを歴任した。

会見で特に力を入れて取り組みたいこととして特殊詐欺事件を挙げ、「最新の科学捜査を駆使し、警察と緊密に連携して撲滅を目指したい」と話し、「児童虐待についても関係機関とより連携し、未来を託す大切な子どもの命を守りたい」と意気込んだ。

中高生の頃から憧れだったという法曹界で、「指導係の検事が人間的に魅力のある人だった」ことから自らも検事の道に進み、検事正となった今、「どこまでも人と関わる仕事でやりがいがある」と語る。

和歌山の印象については「海あり、山あり、世界遺産あり。おいしいものがたくさんある」と話し、「四半世紀たって戻ってこられたことに重責を感じるとともに、非常にうれしく光栄に思います」とほほ笑んだ。

コロナ禍の癒やしとして、アドベンチャーワールドのジャイアントパンダ「楓浜（ふうひん）」の動画を見ていたといい、「楓浜に会いに行きたいし、熊野古道も歩いてみたい。趣味の食べ歩きをして、クエも食べてみたい」と県内での楽しみも語った。

抱負を述べる宮地検事正